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広島県の難読地名と由来

難読地名 広島県 中国地方 安芸
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広島県は瀬戸内海に面し、古くは安芸国と備後国の二つの国にまたがる地域でした。毛利氏や福島氏、浅野氏の治世を経て発展した歴史があり、独特の読み方をする地名が多数存在します。ここでは広島県の難読地名を紹介します。

広島市の難読地名

地名読み方由来・解説
己斐こい西区「鯉」に由来するとされる。鯉城の異名にも関連
舟入ふないり中区舟が入る入り江があった場所
可部かべ安佐北区「壁」のような険しい地形に由来する説
矢賀やが東区矢を作る職人がいた場所とする説
五日市いつかいち佐伯区五日ごとに市が立ったことに由来
皆実みなみ南区「南」の意味を込めた当て字とする説

「己斐」は「おのい」ではなく「こい」と読みます。広島電鉄の己斐(西広島)電停がある地域です。「己」を「こ」と読むのは人名や地名に見られる訓読みです。広島城の別名「鯉城(りじょう)」とも関連が指摘されています。

「皆実」は「みなみ」と読み、広島市南区にあります。漢字の見た目からは「かいじつ」と読みそうですが、「南(みなみ)」の音に漢字を当てたものとされています。

呉市・東広島市周辺の難読地名

地名読み方由来・解説
くれ「暮れ」(日が暮れやすい場所)に由来する説
安浦やすうら安全な浦(港)の意味
西条さいじょう条里制の西の条に由来
志和しわ「しわ(皺)」のような地形に由来する説
黒瀬くろせ黒い瀬(浅い流れ)のある川の意味

呉市は海軍の軍港として発展した歴史があり、地名にも海事に関連するものが多く見られます。「呉」という地名の由来は「暮れ」説のほか、朝鮮語の「クレ(大きい)」に由来するという説もありますが、定説はありません。

尾道・福山方面の難読地名

地名読み方由来・解説
尾道おのみち尾根の道(山の尾根沿いの道)の意味
鞆の浦とものうら弓の道具「鞆」に似た地形に由来する説
因島いんのしま「隠の島」が転じたとする説がある
御調みつぎ朝廷に貢(みつぎ)を献上した地域の意味
神辺かんなべ「神の辺(あたり)」の意味
沼隈ぬまくま沼の隈(曲がり角)に由来

「鞆の浦」は福山市にある港町で、映画の舞台にもなった景勝地です。「とものうら」と読みます。「鞆」は弓を射る際に腕に巻く道具のことで、港の形がこの「鞆」に似ていることから名付けられたとされています。万葉集にも詠まれた古い地名です。

「御調」は「おしらべ」ではなく「みつぎ」と読みます。古代に朝廷への貢物(みつぎもの)を調達する地域であったことに由来します。現在は尾道市の一部となっています。

県北部の難読地名

地名読み方由来・解説
三次みよし三つの川が合流する場所の意味
庄原しょうばら荘園の原っぱの意味
甲奴こうぬ古代の甲奴郡に由来
吉舎きさ「きさ」は古語で象の意味とする説がある
世羅せら古代の世羅郡に由来

「三次」は「さんじ」ではなく「みよし」と読みます。江の川・馬洗川・西城川の三つの川が合流する盆地にある市です。霧の海として知られる幻想的な雲海が秋から冬にかけて見られます。

「吉舎」は三次市の一部で、「よしいえ」ではなく「きさ」と読みます。読み方の由来には諸説ありますが、古代の地名がそのまま残ったものと考えられています。

安芸地方の難読地名

地名読み方由来・解説
廿日市はつかいち二十日ごとに市が立ったことに由来
大竹おおたけ大きな竹が生えていた場所の意味
安芸あき古代の国名「安芸」に由来
海田かいた海に近い田の意味

「廿日市」は「にじゅうにちいち」ではなく「はつかいち」と読みます。「廿」は「二十」を意味する漢字で、日常ではあまり使われません。世界遺産の厳島神社がある宮島は、廿日市市に属しています。

広島県の地名の特徴

広島県の地名には、瀬戸内海の海運文化を反映したものが多く見られます。「浦」「港」「津」「島」などを含む地名が沿岸部に集中しています。

また、安芸国と備後国の二つの旧国に由来する地名の違いも特徴的です。安芸地方は広島を中心とした沿岸部で、備後地方は福山を中心とした内陸部から沿岸部にかけての地域です。

条里制に基づく「条」を含む地名や、荘園に由来する「庄」「荘」を含む地名も県内各地に見られ、古代から中世にかけての行政制度の痕跡が残っています。

まとめ

広島県の難読地名は、安芸・備後の歴史と瀬戸内海の海洋文化を反映しています。「己斐」「鞆の浦」「御調」「三次」「廿日市」などは特に読み間違えやすい地名です。地名の由来を知ることで、広島県の歴史的な奥行きを感じることができるでしょう。

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