東京都の難読地名20選
東京都は日本の首都として多くの人が行き交う場所ですが、意外にも読みにくい地名が数多くあります。江戸時代からの歴史を持つ地名や、武蔵国の古い地名が残る多摩地域には、初見では読めないものも少なくありません。ここでは東京都の難読地名を20個紹介します。
23区内の難読地名
都心部
| 地名 | 読み方 | 所在地 | 由来・解説 |
|---|---|---|---|
| 日本橋馬喰町 | にほんばしばくろちょう | 中央区 | 馬の仲買人(馬喰)がいた町 |
| 御徒町 | おかちまち | 台東区 | 御徒(徒歩の武士)が住んでいた町 |
| 神楽坂 | かぐらざか | 新宿区 | 神楽の音が聞こえた坂に由来 |
| 等々力 | とどろき | 世田谷区 | 渓谷の水音が轟いたことに由来 |
「馬喰町」は「ばくろちょう」と読みます。「うまくいちょう」と読み間違える人もいますが、江戸時代に馬の売買を行う馬喰(ばくろう)が集まった地域であることが由来です。現在もJR総武線快速の馬喰町駅があります。
「御徒町」は上野のアメ横近くにある地名で、「おかちまち」と読みます。江戸時代に徒歩で戦う下級武士である「御徒」が住んでいた場所に由来します。
東部・北部
| 地名 | 読み方 | 所在地 | 由来・解説 |
|---|---|---|---|
| 舎人 | とねり | 足立区 | 古代の舎人(宮廷の従者)に由来 |
| 花畑 | はなはた | 足立区 | 「はなばたけ」ではなく「はなはた」 |
| 青砥 | あおと | 葛飾区 | 青い砥石が産出されたことに由来する説 |
| 放出 | はなてん | 東京にはないが有名な難読地名(大阪) | |
| 汐入 | しおいり | 荒川区 | 潮が入り込む低地の意味 |
「舎人」は日暮里・舎人ライナーの開通で知名度が上がった地名です。「とねり」と読み、古代の朝廷に仕えた舎人部(とねりべ)の人々が住んでいた場所に由来するとされています。
「花畑」は「はなばたけ」ではなく「はなはた」と読む点が難しい地名です。足立区の北東部に位置し、かつて花を栽培する畑が広がっていたことに由来します。
西部・南部
| 地名 | 読み方 | 所在地 | 由来・解説 |
|---|---|---|---|
| 砧 | きぬた | 世田谷区 | 衣を打つ道具「砧」に由来 |
| 碑文谷 | ひもんや | 目黒区 | 碑文のある谷の意味 |
| 雑色 | ぞうしき | 大田区 | 雑色(雑務を行う官職)に由来 |
| 糀谷 | こうじや | 大田区 | 麹(こうじ)を作る家があった谷 |
「雑色」は「ざっしょく」ではなく「ぞうしき」と読みます。京浜急行電鉄の駅名にもなっているため、沿線住民には馴染みのある地名ですが、初めて見る人にとっては読みにくい地名です。
多摩地域の難読地名
| 地名 | 読み方 | 所在地 | 由来・解説 |
|---|---|---|---|
| 福生 | ふっさ | 福生市 | アイヌ語由来説や古語由来説がある |
| 秋留 | あきる | あきる野市 | 「飽きる」ほど広い野原の意味とする説 |
| 檜原 | ひのはら | 檜原村 | 檜(ひのき)の原っぱに由来 |
| 奥多摩 | おくたま | 奥多摩町 | 多摩川の奥にある地域の意味 |
| 国立 | くにたち | 国立市 | 国分寺と立川の間にあることに由来 |
| 小金井 | こがねい | 小金井市 | 黄金色の水が湧く井戸に由来する説 |
「福生」は「ふくお」でも「ふくせい」でもなく「ふっさ」と読みます。横田基地のある町として知られています。地名の由来にはいくつかの説がありますが、定説はありません。
「国立」は珍しく近代になって作られた地名です。大正時代に中央線の国分寺駅と立川駅の間に新しい駅を作る際、両駅名から一字ずつ取って「国立」と名付けられました。したがって「こくりつ」ではなく「くにたち」と読みます。
島しょ部の難読地名
| 地名 | 読み方 | 由来・解説 |
|---|---|---|
| 御蔵島 | みくらじま | 神の蔵がある島の意味 |
| 神津島 | こうづしま | 神々が集った島の伝説に由来 |
東京都には伊豆諸島や小笠原諸島も含まれます。「御蔵島」は「おくらじま」ではなく「みくらじま」と読みます。イルカウォッチングで知られる島です。「神津島」も「かみつしま」ではなく「こうづしま」です。
消えた難読地名
東京では都市開発に伴い、かつての難読地名が住居表示の変更で消えたケースもあります。例えば「谷中」は現在も残っていますが、「根津」「千駄木」とともに「谷根千(やねせん)」として親しまれています。
また、江戸時代には「鉄砲洲」「八丁堀」「日本橋」など、職業や地形に由来する地名が多くありました。これらの一部は現在も残っていますが、住居表示の整理で消えたものも少なくありません。
まとめ
東京都の難読地名は、江戸時代の歴史や古代の行政制度、さらには地形や産業の名残を反映しています。「舎人」「雑色」「福生」「国立」などは日常的に目にする機会がありながら、正確に読むのが難しい地名です。東京の地名の由来を知ることで、この街の歴史をより深く理解できるでしょう。