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北海道弁の日常スラング30選|道民が使うリアルな表現

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北海道弁は、開拓時代に全国各地から移住した人々の言葉が混ざり合って形成された、比較的新しい方言です。東北弁をベースにしつつも関西や北陸などさまざまな地域の影響を受けており、独特のスラングや日常表現が数多く存在します。道民が何気なく使っているけれど道外の人には通じない言葉は意外と多いものです。この記事では、北海道で実際に日常使いされているスラングや方言を30個厳選して紹介します。

北海道弁の成り立ち

北海道弁がどのように形成されたかを理解すると、スラングの背景がより深くわかります。

時期出来事方言への影響
江戸時代以前アイヌ語圏地名や一部の語彙にアイヌ語が残る
明治初期屯田兵の入植東北弁の基盤が形成される
明治中期以降全国からの移住者各地の方言が混合される
大正~昭和言葉の均質化北海道独自の表現が定着

東北弁との関係

北海道弁のベースは東北弁です。屯田兵の多くが東北出身であったため、「なまら(とても)」「したっけ(じゃあ)」など東北弁に由来する表現が北海道に根付きました。

アイヌ語由来の言葉

北海道の地名にはアイヌ語由来のものが多く(札幌、小樽、旭川など)、日常語にもアイヌ語の影響が一部見られます。

定番スラング(1-10)

まずは道民なら誰もが知っている定番のスラングを紹介します。

No.北海道弁標準語使い方・ニュアンス
1なまらとても「なまらうまい」で「とてもおいしい」
2したっけじゃあ・そしたら「したっけね」で「じゃあね」
3しばれる凍えるほど寒い「今日はしばれるね」
4ゴミステーションゴミ集積所北海道独自の呼び方
5手袋をはく手袋をつける「はく」を手袋にも使う
6押ささる意図せず押してしまう「ボタン押ささった」
7うるかす水に浸す「米をうるかす」
8ばくる交換する「これとばくって」で「これと交換して」
9こわい疲れた「こわいわー」で「疲れたわー」
10めんこいかわいい「めんこい子だね」で「かわいい子だね」

「なまら」の使い方

「なまら」は北海道弁を代表するスラングです。強調の副詞として使い、標準語の「とても」「すごく」に相当します。若い世代を中心に広く使われており、「なまらいい」「なまらうまい」「なまらさむい」のように、さまざまな形容詞と組み合わせて使います。

「押ささる」の独自性

「押ささる」は、北海道弁特有の「自発」を表す表現です。「押す」の意志的な動作ではなく、「意図せず押してしまった」というニュアンスを持ちます。「書かさる」「開かさる」「落ちささる」など、他の動詞にも同じパターンが適用されます。この「~ささる」形は、道外の人がまず驚く北海道弁の一つです。

食べ物・生活のスラング(11-20)

食べ物や日常生活に関するスラングを紹介します。

No.北海道弁標準語使い方・ニュアンス
11ザンギ鶏の唐揚げ北海道では唐揚げを「ザンギ」と呼ぶ
12やきとり(豚肉)豚串焼き室蘭などでは豚肉の串焼きを「やきとり」と呼ぶ
13おささる意図せず押してしまう「押ささる」の別形
14いずいしっくりこない目にゴミが入った違和感など
15はんかくさいばかばかしい・間抜け「はんかくさいごどすんな」
16あめる食べ物が傷む「この刺身あめてない?」
17デレッキ石炭ストーブの火かき棒ストーブ文化に由来する語
18じょっぴんかる鍵をかける「じょっぴんかったか?」で「鍵かけた?」
19ちょす触る・いじる「ちょすな」で「触るな」
20たくらんけばか・あほ北海道の罵倒語

「いずい」は翻訳不能?

「いずい」は標準語にぴったり対応する言葉がない、翻訳困難な表現です。目にゴミが入ったときの違和感、靴の中に小石が入ったときの不快感、服がフィットしないときの居心地の悪さなど、「しっくりこない」「なんとなく不快」という微妙な感覚を一言で表現できます。

「ザンギ」と唐揚げの違い

「ザンギ」と「唐揚げ」に明確な調理法の違いがあるかは議論が分かれます。一般的には、ザンギはしっかり下味をつけた鶏の揚げ物を指すとされますが、道民の間でも「同じもの」「微妙に違う」と意見が分かれるところです。

気候・季節のスラング(21-30)

北海道の厳しい冬や自然環境に関するスラングを紹介します。

No.北海道弁標準語使い方・ニュアンス
21しばれる厳しく冷え込む「今朝はしばれたねー」
22つるつる路面凍結路面テレビの天気予報でも使われる
23排雪雪を運搬して捨てる「除雪」と使い分ける
24ロードヒーティング道路の融雪装置本州では珍しい設備
25内地北海道以外の日本道民が本州を指す言い方
26なげる捨てる「ゴミなげといて」
27ぼっこ棒・棒切れ「ぼっこ持ってきて」
28かっちゃく引っかく「猫にかっちゃかれた」
29そだねそうだねカーリング選手の発言で有名に
30あっぺあるでしょう「なまら寒いっしょ?あっぺや」

「しばれる」の世界

「しばれる」は氷点下の厳しい寒さを表現する北海道弁です。単に「寒い」とは異なり、「凍えるほどの寒さ」「水道管が凍るレベルの寒さ」というニュアンスがあります。旭川や帯広など内陸部ではマイナス20度以下になることもあり、まさに「しばれる」がぴったりの状況が日常的に訪れます。

除雪と排雪の違い

北海道では「除雪」と「排雪」を明確に区別します。除雪は雪を道の端に寄せること、排雪はその雪をトラックに積んで雪捨て場に運搬することです。この区別は豪雪地帯ならではの語彙です。

道民あるある:通じない北海道弁

道民が本州に出て初めて通じないことに気づく表現をまとめました。

表現道民の使い方道外の人の反応
手袋をはく手袋をつける意味で自然に使う「はく」は足に使う言葉では?
ゴミステーションゴミを出す場所「ゴミ集積所」が一般的
押ささる意図せず押してしまった「押しちゃった」でよいのでは?
いずい微妙な違和感対応する標準語がない
ばくる交換する「取り替える」が標準的

「~っしょ」の浸透

「~っしょ」は北海道弁の代表的な語尾です。「いいっしょ」「寒いっしょ」のように使い、「~でしょう」に相当します。2018年の平昌オリンピックでカーリング女子日本代表の「そだねー」が流行語になったのは記憶に新しいところです。

まとめ

北海道弁は、全国各地からの移住者の言葉が混ざり合って生まれた独自の方言です。「なまら」「したっけ」「しばれる」など道民のアイデンティティともいえるスラングは、北海道の気候・文化・歴史を色濃く反映しています。「押ささる」のような自発表現や「いずい」のような翻訳困難な表現は、北海道弁の言語的な豊かさを示す好例です。北海道を訪れた際には、これらのスラングに耳を傾けて、道民の生活に溶け込んだ言葉の文化を体感してみてください。

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