七転び八起きの意味と使い方|由来や英語表現を解説
「七転び八起き」は、何度失敗しても決してあきらめず、そのたびに立ち上がることを意味することわざです。困難に負けない不屈の精神を表す言葉として、古くから日本人に親しまれてきました。
意味
7回転んでも8回起き上がる、つまり何度失敗してもくじけずに立ち上がることを意味します。転じて、人生には多くの浮き沈みがあるが、そのたびに再起して前に進み続ける姿勢の大切さを説いています。
「七」と「八」は具体的な回数を示しているのではなく、「何度も」「たくさん」という意味で使われている数字です。日本語では「七」は「多い」ことを表す数字として慣用的に使われます(七変化、七転八倒など)。
なぜ七転びなのに八起きなのか
「7回転んだなら起き上がるのも7回ではないか」という疑問がよく挙げられます。これにはいくつかの解釈があります。
解釈1:最初に起きている状態から始まる
人は生まれたときに一度「起きている」状態からスタートします。その後7回転び、そのたびに起き上がるので、起き上がった回数は合計8回になるという考え方です。
解釈2:最後に必ず起き上がるという意志
転んだ回数より起き上がった回数が1回多いということは、最終的には必ず立ち上がるという意志を示しています。7回倒れても8回目には立っている、つまり最後は必ず前を向いているというメッセージです。
解釈3:語呂の良さ
「七」と「八」は日本語の中で語呂が良く、リズミカルに響きます。正確な数の整合性よりも、語感の良さが重視された結果とも考えられます。
由来
「七転び八起き」の正確な成立時期や出典は明らかではありませんが、仏教の教えとの関連が指摘されています。仏教では人生の苦難を乗り越えることが修行の一環とされており、何度倒れても立ち上がる精神は仏教的な忍耐の教えと通じるものがあります。
また、だるま(達磨)との関連も深く、「起き上がりこぼし」や「だるま」は転んでも必ず起き上がることから、七転び八起きの象徴として親しまれています。選挙の際に候補者がだるまに目を入れる風習も、この精神に由来しています。
使い方と例文
- 彼の人生は七転び八起きそのもので、何度も事業に失敗しながら最後には成功を収めた。
- 七転び八起きの精神で、何度不合格になっても試験に挑戦し続けた。
- リハビリは辛いが、七転び八起きの気持ちで一日一日を乗り越えている。
- チームは連敗が続いたが、七転び八起きの精神でシーズン後半に巻き返した。
- 人生は七転び八起きだから、一度の失敗で人生が終わるわけではない。
類義語
| ことわざ | 意味 |
|---|---|
| 失敗は成功のもと | 失敗から学ぶことで成功に近づく |
| 石の上にも三年 | 辛抱強く続ければ報われる |
| 転んでもただでは起きぬ | 失敗しても何かを得て立ち上がる |
| 不撓不屈 | どんな困難にも屈しない |
| 百折不撓 | 何度失敗しても志を曲げない |
「転んでもただでは起きぬ」は、ただ起き上がるだけでなく、転んだ際にも何かをつかんで得をするというしたたかさを含んでいる点で、「七転び八起き」とはニュアンスが異なります。
対義語
| ことわざ | 意味 |
|---|---|
| 一度あることは二度ある | 同じ失敗が繰り返される |
| 匙を投げる | あきらめる |
| 心が折れる | 挫折して立ち直れない |
英語での表現
- Fall seven times, stand up eight.(7回倒れても8回立ち上がれ)
- If at first you don’t succeed, try, try again.(最初に成功しなくても何度でも挑戦せよ)
- Never give up.(決してあきらめるな)
- Keep getting back up.(何度でも立ち上がれ)
「Fall seven times, stand up eight.」は日本語の「七転び八起き」をそのまま英訳したもので、英語圏でも日本のことわざとして知られています。
だるまと七転び八起き
七転び八起きの精神を体現する存在として、だるま(達磨人形)があります。だるまは底に重りが入っており、倒しても必ず起き上がる構造になっています。これは禅宗の開祖とされる達磨大師が、壁に向かって9年間座禅を組み続けたという伝説に由来しています。
日本では、だるまは願掛けの縁起物として広く親しまれており、願い事をするときに片方の目を入れ、願いが叶ったときにもう片方の目を入れるという風習があります。選挙や受験、事業の開始など、困難に立ち向かう場面でだるまが使われるのは、七転び八起きの精神と深く結びついています。
まとめ
「七転び八起き」は、何度失敗してもあきらめずに立ち上がる不屈の精神を表すことわざです。転んだ回数より起き上がった回数が多いという表現には、最後は必ず前を向いているという力強いメッセージが込められています。だるまに象徴されるこの精神は、困難に直面したときに思い出したい日本の知恵です。