和食の食事マナーと箸の使い方|基本の作法を解説
和食 箸 食事マナー 日本料理
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和食は2013年にユネスコ無形文化遺産に登録された日本が誇る食文化です。しかし、日常的に和食を食べていても、正式な作法となると自信がない方も多いのではないでしょうか。この記事では、和食の基本的な食事マナーと箸の使い方を詳しく解説します。
和食の配膳の基本
和食の配膳には決まった位置があります。基本の「一汁三菜」の配置を確認しましょう。
基本の配置
- 手前左:ご飯
- 手前右:汁物
- 奥左:煮物などの副菜
- 奥右:焼き物などの主菜
- 奥中央:酢の物や和え物
- 箸は手前に横向きに置き、箸先を左に向ける
この配置は左手でご飯、右手で箸を持つ前提で、食べやすさを考慮したものです。
箸の正しい持ち方・使い方
箸の持ち方
正しい箸の持ち方は以下の通りです。
- 上の箸を鉛筆のように持つ(親指・人差し指・中指で支える)
- 下の箸は薬指の上に乗せ、親指の付け根で固定する
- 下の箸は動かさず、上の箸だけを動かして食べ物をはさむ
箸の取り上げ方
箸置きから箸を取る際の正しい手順です。
- 右手で箸の中央を上から持つ
- 左手を箸の下に添える
- 右手を滑らせて正しい持ち位置に移動させる
箸を置くときはこの逆の手順で行います。
やってはいけない箸の使い方(嫌い箸)
和食には「嫌い箸」と呼ばれるマナー違反の箸使いがあります。
| 名称 | 内容 |
|---|---|
| 刺し箸 | 箸で食べ物を突き刺して食べる |
| 迷い箸 | どれを食べるか迷って箸を料理の上で動かす |
| 寄せ箸 | 箸で器を引き寄せる |
| 渡し箸 | 器の上に箸を渡して置く(箸置きを使う) |
| 涙箸 | 箸から汁をたらしながら食べる |
| ねぶり箸 | 箸の先をなめる |
| 探り箸 | 汁物の中を箸でかき回して具を探す |
| 移り箸 | 一度箸をつけた料理を食べずに他の料理に箸を移す |
| 叩き箸 | 箸で器を叩く |
| 指し箸 | 箸で人を指す |
| 立て箸 | ご飯に箸を突き立てる(仏事を連想させる) |
| 合わせ箸 | 箸から箸へ食べ物を受け渡す(骨上げを連想させる) |
| もぎ箸 | 箸についた米粒などを口でもぎ取る |
| 握り箸 | 箸を握りしめるように持つ |
器の扱い方
和食では、器を手に持って食べるのが基本的なマナーです。これは洋食との大きな違いです。
手に持ってよい器
- ご飯茶碗
- 汁椀
- 小鉢
- 小皿
- 醤油皿
手に持たない器
- 大皿
- 焼き物の皿
- 刺身の盛り合わせ皿
- 天ぷらの皿
手に持てない大きさの器は置いたまま食べます。汁が垂れそうな場合は、手皿(左手を受け皿のようにする)ではなく、懐紙を使うのが正式なマナーです。
和食の食べ方
汁物の飲み方
- 椀のふたを左手で押さえ、右手でふたを取る
- ふたの裏側のしずくを椀の中に落とす
- ふたを裏返して右側に置く
- 椀を両手で持ち上げ、左手で持って飲む
- 具は箸で食べる
- 食べ終わったらふたを元通りに戻す(裏返しに置かない)
ご飯の食べ方
- 茶碗は左手で持つ
- 一口ずつ口に運ぶ
- 茶碗にご飯粒を残さないようにする
- おかわりをする場合は、一口分残した状態で頼む(空にして出すのは「足りない」という意味になる)
刺身の食べ方
- 淡白な白身から味の濃い赤身の順に食べる
- わさびは醤油に溶かさず、刺身の上に少量乗せてから醤油につける(これが正式な作法)
- 大葉やつまも残さず食べてよい
焼き魚の食べ方
- 頭から尾に向かって上身(表面)を食べる
- 上身を食べ終えたら、骨を外す
- 骨は皿の奥にまとめる
- 下身を食べる
- 魚をひっくり返して食べるのはマナー違反
天ぷらの食べ方
- 淡白なものから味の濃いものの順に食べる(野菜→魚介の順)
- 天つゆにつける場合は、衣が崩れないよう軽くつける
- 塩で食べる場合は、天ぷらに直接塩を振る
懐石料理の食べ方
懐石料理は一品ずつ提供される日本料理の最高峰です。
提供される順番
- 先付(前菜)
- 椀物(お吸い物)
- 向付(刺身)
- 焼き物
- 煮物
- 揚げ物
- 蒸し物
- ご飯・止め椀・香の物
- 甘味(デザート)
出された順に食べるのが基本です。温かいものは温かいうちに、冷たいものは冷たいうちにいただきましょう。
食事中の基本マナー
- 「いただきます」と言ってから食べ始める
- 「ごちそうさまでした」と言って食事を終える
- 音を立てて食べない(ただし蕎麦やうどんはすすって良い)
- 口に食べ物を入れたまま話さない
- 食べる速度を周囲に合わせる
- 料理を残す場合はきれいにまとめる
まとめ
和食のマナーは種類が多く感じますが、根底にあるのは「料理を作ってくれた人への感謝」と「一緒に食事をする人への配慮」です。箸の使い方や器の扱い方の基本を身につけておけば、どのような場面でも落ち着いて食事を楽しめます。
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