レポートの基本構成と書き方を初心者向けに解説
大学に入ると、授業の課題としてレポートの提出を求められる機会が増えます。高校までの感想文や作文とは異なり、レポートには一定の構成と書き方のルールがあります。ここでは、レポートの基本構成と作成手順を初心者にもわかりやすく解説します。
レポートと作文の違い
作文は主観、レポートは客観
作文や感想文は「自分がどう感じたか」を自由に書くものです。一方、レポートは「ある問いに対して、根拠を示しながら論理的に答える」文書です。個人の感情ではなく、データや文献に基づいた客観的な記述が求められます。
レポートで求められる要素
大学のレポートでは、以下の要素が求められます。
- 明確な問い(テーマ)の設定
- 資料やデータに基づく根拠の提示
- 論理的な展開と一貫性
- 自分なりの考察や結論
- 適切な引用と参考文献の明記
レポートの基本構成
レポートは大きく「序論」「本論」「結論」の三部構成で書くのが基本です。
序論(はじめに)
序論では、レポートで扱うテーマと、そのテーマを取り上げる理由を簡潔に述べます。また、レポート全体でどのような問いに答えるのかを明示します。序論は全体の10〜15%程度の分量が目安です。
序論に含める内容の例を以下に示します。
| 要素 | 内容 |
|---|---|
| 背景 | テーマに関する社会的状況や学問的文脈 |
| 目的 | このレポートで明らかにしたいこと |
| 問い | 中心となる問い(リサーチクエスチョン) |
| 方法 | どのような手法で検討するか |
本論(展開部分)
本論は、序論で提示した問いに対して、根拠を示しながら議論を展開する部分です。全体の70〜80%程度を占めます。複数の章や節に分けて整理すると読みやすくなります。
本論を書く際のポイントは以下のとおりです。
- 一つの段落では一つの主張に絞る
- 主張には必ず根拠を添える
- 段落同士のつながりを意識する
- 図表やデータを適切に活用する
- 反対意見にも触れて検討する
結論(まとめ)
結論では、本論で議論した内容を踏まえて、序論で提示した問いに対する答えを述べます。全体の10〜15%程度が目安です。新しい情報は結論には入れず、あくまで本論の議論をまとめる形にします。
レポート作成の手順
手順1:テーマを理解する
課題で指定されたテーマをよく読み、何が求められているかを正確に把握します。「論じなさい」「比較しなさい」「考察しなさい」など、設問の動詞に注目すると求められている作業が明確になります。
手順2:資料を集める
図書館の蔵書検索やCiNii、Google Scholarなどの学術データベースを使って関連資料を集めます。教科書だけでなく、学術論文や専門書にもあたると内容に深みが出ます。
手順3:構成を考える(アウトライン作成)
いきなり本文を書き始めるのではなく、まず見出しレベルで全体の構成を考えます。序論で何を問い、本論でどの順序で議論し、結論で何をまとめるかをアウトラインとして書き出しておくと、途中で方向性を見失うことを防げます。
手順4:本文を執筆する
アウトラインに沿って本文を書きます。最初から完璧を目指す必要はなく、まず書ききることを優先し、後から修正する方が効率的です。
手順5:推敲と体裁の確認
書き上げた文章を読み直し、論理の飛躍や誤字脱字がないか確認します。参考文献リストが正しく記載されているか、書式が指定のフォーマットに合っているかも最終チェックします。
レポートの体裁
基本的な書式
大学のレポートでは、以下のような書式が一般的です。ただし、担当教員の指示がある場合はそちらに従います。
- 用紙サイズ:A4
- フォント:明朝体 10.5pt〜12pt
- 1行あたりの文字数:40文字程度
- 1ページあたりの行数:36行程度
- 余白:上下左右 25mm〜30mm
表紙の要素
表紙には以下の情報を記載するのが一般的です。
- レポートのタイトル
- 科目名
- 担当教員名
- 提出日
- 学部・学科・学年
- 学籍番号と氏名
初心者がやりがちな失敗
レポートを初めて書く際に陥りやすい失敗を挙げておきます。
- 問いを立てずにだらだらと情報を並べてしまう
- 自分の感想ばかりで根拠がない
- インターネット上の情報を出典なしでコピーしてしまう
- 序論・本論・結論の区別がなく、構成が不明瞭
- 「です・ます」調と「だ・である」調が混在している
これらを意識するだけでもレポートの質は大きく向上します。基本の構成を守り、根拠に基づいた論理的な文章を心がけることが、良いレポートを書くための第一歩です。