推敲のコツ|書いた文章を自分で磨き上げる方法
「書くこと」と同じくらい重要なのが「書き直すこと」です。推敲(すいこう)は文章を磨き上げる最後の工程であり、この工程を丁寧に行うかどうかで文章の質が大きく変わります。
推敲の基本
推敲とは
推敲とは、書いた文章を読み直し、内容や表現を改善する作業です。唐の詩人・賈島が「推す」か「敲く」かで悩んだ故事に由来する言葉です。
なぜ推敲が重要か
最初の下書きが完璧であることはまずありません。論理の飛躍、冗長な表現、誤字脱字など、下書きには必ず改善の余地があります。推敲を行わないまま提出することは、未完成の作品を出すのと同じです。
推敲の手順
手順1:時間を置く
書いた直後は自分の文章を客観的に読むことが難しいです。最低でも一晩、できれば数日置いてから読み直すと、問題点に気づきやすくなります。
手順2:全体の論理を確認
まず全体を通して読み、論旨が一貫しているか、論理に飛躍がないかを確認します。段落間のつながりが自然かも確認します。
手順3:段落レベルのチェック
各段落にトピックセンテンスがあるか、一つの段落に一つの主張が書かれているか、根拠が十分かを確認します。
手順4:文レベルのチェック
一文が長すぎないか(目安は60字以内)、主語と述語の対応は正しいか、修飾語の位置は適切かを確認します。
手順5:表記のチェック
誤字脱字、送り仮名の誤り、句読点の位置、数字の表記の統一などを確認します。
推敲のコツ
音読する
声に出して読むと、黙読では気づかない不自然な表現やリズムの悪さに気づけます。時間がない場合は頭の中で音読するだけでも効果があります。
印刷して読む
画面上で読むよりも、紙に印刷して読むほうが誤りを発見しやすいという研究結果があります。重要な文章は印刷してチェックしましょう。
チェックリストを使う
推敲のたびに同じ項目をチェックするリストを作っておくと、見落としを防げます。自分がよくする間違いをリストに加えていくと効果的です。
よくある改善ポイント
冗長な表現
「ということ」「というもの」「ような」などの不要な表現を削ると文が締まります。
受身形の多用
「行われた」「考えられる」などの受身形は主語が不明確になりがちです。能動態に書き換えられないか検討します。
同じ言葉の繰り返し
同じ段落内で同じ言葉を何度も使うと単調になります。類義語に置き換えたり、代名詞を使ったりして変化をつけます。
まとめ
推敲は文章を完成させるための不可欠な工程です。時間を置いてから読み直し、全体の論理、段落の構成、文の表現、表記の正確さを段階的にチェックすることで、文章の質が大幅に向上します。「書くことは書き直すこと」という意識を持って推敲に取り組みましょう。