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中国・四国地方の城めぐりガイド|現存天守の宝庫を巡る

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中国・四国地方は、現存12天守のうち5つが集中する「現存天守の宝庫」です。山陰の松江城、山陽の備中松山城、四国の松山城、宇和島城、高知城と、いずれも江戸時代から残る貴重な天守が現役で訪れる人を迎えています。この記事では、中国・四国地方を代表する城郭の魅力を紹介します。

中国地方の名城

中国地方には、山陰・山陽それぞれに個性的な城が点在しています。

松江城(島根県松江市)は、2015年に国宝に指定された現存天守を持つ城です。堀尾吉晴が1611年に完成させた天守は、四重五階地下一階の堂々たる構えで、実戦的な造りが特徴です。天守内部には井戸が設けられ、籠城戦にも備えた設計がなされています。城の周囲は堀川が巡り、遊覧船で堀めぐりを楽しむことができます。国宝五城のひとつとして、城めぐりファンには外せない名城です。

備中松山城(岡山県高梁市)は、現存天守のなかで最も高い場所に建つ「天空の山城」です。標高430メートルの臥牛山山頂付近に位置し、秋冬の早朝には雲海に浮かぶ幻想的な姿を見ることができます。天守は二層二階の小ぶりなものですが、山上に築かれた石垣群の規模は圧倒的です。登城には山道を歩く必要があり、山城の醍醐味を存分に味わえます。

岡山城(岡山県岡山市)は、宇喜多秀家が築いた城で、黒い外壁から「烏城(うじょう)」とも呼ばれます。隣接する後楽園は日本三名園のひとつで、庭園越しに天守を望む景色は岡山を代表する風景です。天守は戦災で焼失し再建されたものですが、2022年にリニューアルオープンし、展示内容が大幅に充実しました。

広島城(広島県広島市)は、毛利輝元が1589年に築いた城です。「鯉城(りじょう)」の愛称で知られ、広島東洋カープの名前の由来にもなっています。原爆で倒壊した天守は1958年に再建され、内部は歴史博物館として広島の城と武家文化を紹介しています。

萩城(山口県萩市)は、毛利輝元が関ヶ原の戦いの後に築いた城です。天守は明治時代に解体されましたが、石垣と堀が美しく残り、城下町全体が世界遺産「明治日本の産業革命遺産」の構成資産に含まれています。城跡周辺の武家屋敷が立ち並ぶ街並みは、タイムスリップしたような風情があります。

四国の名城

四国には現存天守を持つ城が4つあり、いずれも見応え十分です。

松山城(愛媛県松山市)は、加藤嘉明が築城を開始し、現存12天守のひとつである連立式天守を持つ名城です。標高132メートルの勝山にあり、ロープウェイやリフトで気軽にアクセスできます。21棟の重要文化財建造物が残り、天守からは松山平野と瀬戸内海を一望できます。道後温泉と合わせて訪れるのが定番です。

高知城(高知県高知市)は、山内一豊が築き、天守と本丸御殿が揃って現存する日本唯一の城です。追手門と天守を一枚のフレームに収められる撮影スポットは有名で、城の入口からその全容を見渡せる開放的な立地が特徴です。天守は四層六階で、最上階からは高知市街を見渡すことができます。日曜市と合わせて訪れると、土佐の文化も堪能できます。

宇和島城(愛媛県宇和島市)は、藤堂高虎が築いた城を、伊達家が引き継いだ城です。現存する天守は1666年に伊達宗利が再建したもので、装飾的な破風を持つ優美な姿が特徴です。規模は小さいながらも品格を感じさせる天守で、城好きには隠れた人気を持つ名城です。

丸亀城(香川県丸亀市)は、日本一の高さを誇る石垣で知られます。山麓から山頂まで四段に積まれた石垣の総高は約60メートルに達し、「石垣の名城」の異名にふさわしい迫力です。山頂にある現存天守は日本最小級ですが、石垣の壮大さとのコントラストが独特の魅力を生み出しています。

中国・四国の城めぐりモデルコース

中国・四国の城めぐりは、エリアを絞って効率よく回るのがポイントです。

四国現存天守コース(3泊4日)は、松山城、宇和島城、高知城、丸亀城の4つの現存天守を巡るルートです。松山を起点に、レンタカーまたはJR予讃線・土讃線を利用して回ることができます。各城の滞在時間を含めると1城あたり半日を見込んでおくとゆとりがあります。

山陰・山陽コース(2泊3日)は、松江城、備中松山城、岡山城を巡るルートです。松江から岡山まではJR伯備線の特急で約2時間半です。備中松山城は備中高梁駅からバスとシャトルバスを乗り継ぎ、さらに山道を歩く必要があるため、時間にゆとりを持ったスケジュールが必要です。

備中松山城の雲海を狙うなら、展望台からの撮影スポットとなる備中松山城展望台への訪問は早朝になります。前日から高梁市内に宿泊しておくのが確実です。雲海の出やすい条件は、前日との気温差が大きく、風が弱い晴れた日の早朝です。

まとめ

中国・四国地方は、現存天守が5つも集中する城めぐりの聖地です。国宝の松江城、天空の備中松山城、石垣の丸亀城、そして松山城、高知城、宇和島城と、それぞれに異なる魅力を持つ名城がそろっています。瀬戸内海の穏やかな風景や四国の豊かな自然とともに、歴史ある城を巡る旅は格別の体験になるでしょう。

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