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尺とセンチメートルの換算方法|早見表つき

センチメートル 尺貫法 変換
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尺(しゃく)とセンチメートル(cm)の基本

尺(しゃく)は日本の伝統的な長さの単位で、尺貫法の基本単位のひとつです。1尺は約30.303センチメートル(10/33メートル)と定義されています。尺貫法は日本で千年以上にわたって使われてきた計量体系で、1959年のメートル法への完全移行により公式な取引や証明には使用できなくなりましたが、現在でも建築や和裁、和楽器などの分野で広く使われ続けています。

尺にはいくつかの種類がありますが、現在一般的に使われているのは「曲尺(かねじゃく)」と「鯨尺(くじらじゃく)」の2つです。

曲尺(かねじゃく): 建築や大工仕事で使われる尺で、1尺 = 約30.303cm(10/33メートル)です。L字型の金属製の定規「曲尺(さしがね)」で使われることからこの名があります。一般的に「尺」と言えばこの曲尺を指します。

鯨尺(くじらじゃく): 和裁(着物の仕立て)で使われる尺で、1鯨尺 = 約37.879cm(25/66メートル)です。曲尺の1.25倍の長さがあります。もともと鯨のひげで作った物差しに由来するとされています。

この記事では特に断りがない限り、曲尺の尺を基準に解説します。

尺貫法の長さの体系

単位尺との関係メートル法換算
厘(りん)1/1000尺約0.0303 cm
分(ぶ)1/100尺約0.303 cm
寸(すん)1/10尺約3.030 cm
尺(しゃく)1尺約30.303 cm
丈(じょう)10尺約303.03 cm
間(けん)6尺約181.82 cm
町(ちょう)360尺約109.09 m
里(り)12,960尺約3,927.27 m

換算の計算式

尺からcmへの変換

センチメートル = 尺 x 30.303

たとえば5尺をcmに変換するには、5 x 30.303 = 151.515cmとなります。日本人の身長を「五尺何寸」と表現していた時代がありましたが、5尺はおよそ151.5cmです。

cmから尺への変換

尺 = センチメートル / 30.303

たとえば180cmを尺に変換するには、180 / 30.303 = 5.94尺、つまり5尺9寸4分となります。

寸からcmへの変換

センチメートル = 寸 x 3.0303

間からメートルへの変換

メートル = 間 x 1.8182

早見表:尺・寸とcmの対応

尺からcmの換算表

センチメートル (cm)センチメートル (cm)
0.515.156.0181.82
1.030.306.5196.97
1.545.457.0212.12
2.060.617.5227.27
2.575.768.0242.42
3.090.918.5257.58
3.5106.069.0272.73
4.0121.219.5287.88
4.5136.3610.0303.03
5.0151.5212.0363.64
5.5166.6715.0454.55

寸からcmの換算表

センチメートル (cm)センチメートル (cm)
13.03618.18
26.06721.21
39.09824.24
412.12927.27
515.151030.30

生活の中での実用例

建築・大工仕事

日本の伝統的な建築では尺貫法が今でも重要な役割を果たしています。特に「間(けん)」は部屋の大きさや柱の間隔を表す基本単位として広く使われています。

畳の大きさ: 1畳は地域によって異なりますが、基本的には「3尺 x 6尺」(約91cm x 182cm)を基準としています。

畳の種類サイズ(尺)サイズ(cm)主な使用地域
京間(本間)3.15尺 x 6.3尺95.5 x 191.0関西地方
中京間3尺 x 6尺91.0 x 182.0中京地方
江戸間(関東間)2.9尺 x 5.8尺87.8 x 175.8関東地方
団地間2.8尺 x 5.6尺85.0 x 170.0全国の団地

柱の間隔: 木造住宅の柱の間隔(モジュール)は一般的に3尺(約91cm)または1間(6尺 = 約182cm)が基準です。近年はメーターモジュール(100cm)を採用する住宅メーカーも増えていますが、和室を含む場合は尺モジュールが使われることが多くあります。

木材のサイズ: ホームセンターで販売されている木材は尺寸表記が残っています。「三五角」は3寸5分角(約10.6cm角)、「四寸角」は約12.1cm角の角材を指します。ベニヤ板の標準サイズ「三六板(さぶろくばん)」は3尺 x 6尺(約91cm x 182cm)です。

着物の寸法

和裁の世界では鯨尺が使われます。鯨尺の1尺は約37.879cmです。着物の各部位の寸法は鯨尺で表記するのが一般的です。

部位標準的な寸法(鯨尺)メートル法換算
身丈(みたけ)4尺0寸〜4尺3寸約151〜163cm
裄(ゆき)1尺7寸〜1尺8寸5分約64〜70cm
袖丈(そでたけ)1尺3寸約49cm
前幅(まえはば)6寸〜6寸5分約23〜25cm
後幅(うしろはば)7寸5分〜8寸約28〜30cm

着物を仕立てる際やお直しに出す際は、鯨尺で寸法を指定するのが標準です。曲尺と鯨尺を混同すると大きなサイズ違いになるため注意が必要です。

和楽器のサイズ

尺八(しゃくはち)は、標準の管の長さが1尺8寸(約54.5cm)であることからその名がつきました。尺八は長さによって音の高さが変わり、1尺8寸管の基本音は「D」(レ)です。

三味線の棹の長さにも尺寸が使われます。細棹(長唄用)は約2尺4寸6分(約74.5cm)、中棹(民謡用)は約2尺5寸1分(約76cm)、太棹(津軽三味線用)は約2尺5寸6分(約77.6cm)が標準的なサイズです。

身長の尺寸表現

かつて日本人の身長は「五尺何寸」と表現されていました。

尺寸表現センチメートル
五尺151.5 cm
五尺二寸157.6 cm
五尺五寸166.7 cm
五尺八寸175.8 cm
六尺181.8 cm

「六尺」(約182cm)は長身の代名詞として使われ、時代劇や歴史小説でよく目にする表現です。江戸時代の日本人男性の平均身長は約155〜157cmとされており、六尺の人物はかなりの大男だったことがわかります。

尺貫法の歴史

尺貫法は中国から伝わった計量体系で、日本では大宝律令(701年)で公式に制度化されました。しかし、時代や地域によって尺の長さは統一されておらず、豊臣秀吉の太閤検地(1582年〜)では京枡を基準とする統一が試みられました。

明治時代に入ると、1885年にメートル条約に加盟し、メートル法の導入が始まりました。1891年の度量衡法では、1尺 = 10/33メートルという現在の換算値が法的に定められました。

1951年の計量法でメートル法への完全移行が決定され、1959年以降は尺貫法を取引や証明に使用することが法律で禁止されました。しかし、建築や和裁など伝統的な分野では慣習として使い続けられており、尺寸を理解することは現在でも実用的な意味があります。

よくある疑問

曲尺と鯨尺を間違えるとどうなる?

曲尺の1尺は約30.3cm、鯨尺の1尺は約37.9cmで、約25%の差があります。着物の寸法を曲尺で計算してしまうと大幅にサイズが小さくなり、建築の寸法を鯨尺で計算すると大きくなりすぎます。文脈に応じてどちらの尺が使われているかを正しく判断することが重要です。

「寸」を使った慣用表現

日本語には尺寸に由来する慣用表現が多く残っています。「一寸先は闇(いっすんさきはやみ)」は約3cmの意味で、ごく近い将来でも予測できないことを表します。「寸暇を惜しむ(すんかをおしむ)」は、わずかな時間も無駄にしないという意味です。「五寸釘(ごすんくぎ)」は長さ約15cmの釘を指します。

尺モジュールとメーターモジュールの違い

住宅建築では、柱の間隔を尺基準(3尺 = 約91cm)にする「尺モジュール」と、メートル基準(100cm)にする「メーターモジュール」があります。尺モジュールは和室との相性がよく日本の伝統的な間取りに適していますが、廊下や階段がやや狭くなります。メーターモジュールは廊下が約9cm広くなり、バリアフリー対応がしやすいという利点があります。

まとめ

尺とセンチメートルの換算は「1尺(曲尺) = 約30.303cm」「1寸 = 約3.03cm」を基本として覚えておけば対応できます。和裁で使う鯨尺は「1鯨尺 = 約37.879cm」です。建築では「1間 = 6尺 = 約181.8cm」も重要な値です。

尺貫法は公式な計量単位としては使われなくなりましたが、建築、和裁、和楽器など日本の伝統文化に密接に結びついた単位として現在も生きています。この記事の早見表を活用して、必要な場面で正確に換算できるようにしておきましょう。

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