名刺交換の敬語マナー|正しい言葉遣いと手順
名刺交換はビジネスの基本中の基本ですが、正しい手順と言葉遣いを知らないまま社会人になる人は少なくありません。名刺は「自分の分身」とも言われ、その扱い方ひとつで相手に与える印象が大きく変わります。この記事では、名刺交換の際に使う敬語フレーズと正しい手順を解説します。
名刺を渡すときの敬語フレーズ
基本の自己紹介フレーズ
名刺を差し出しながら、会社名と氏名を名乗ります。
- 「○○株式会社の○○と申します。どうぞよろしくお願いいたします」
- 「はじめまして。○○株式会社 営業部の○○でございます」
- 「○○株式会社で○○を担当しております○○と申します」
補足情報を添える場合
- 「○○の件でお世話になります○○でございます」
- 「本日は○○からお話を伺いたく、参りました」
- 「以前から○○様にお目にかかりたいと思っておりました」
渡すときの動作
名刺は両手で持ち、相手の方に向けて差し出します。
- 相手が読める向きに持つ
- 胸の高さで差し出す
- テーブル越しではなく、立ち上がって渡す
- 「頂戴いたします」と言いながら相手の名刺を受け取る
名刺を受け取るときの敬語フレーズ
基本の受け取りフレーズ
- 「ちょうだいいたします」
- 「頂戴いたします。○○様でいらっしゃいますね」
- 「ありがとうございます」
名前の確認フレーズ
珍しい名前や読み方が分からない場合は、確認しましょう。
- 「恐れ入りますが、お名前はどのようにお読みするのでしょうか」
- 「○○とお読みしてよろしいでしょうか」
- 「素敵なお名前ですね。○○様でよろしいでしょうか」
受け取った名刺の扱い
受け取った名刺は大切に扱います。
- すぐにしまわず、名刺入れの上に載せておく
- 会議中はテーブルの上に並べる
- 相手が複数の場合は座席順に並べる
- 名刺にメモを書き込むのは相手の前では避ける
同時交換の敬語とマナー
同時交換の手順
ビジネスでもっとも一般的なのが、同時に名刺を交換するスタイルです。
- 右手で自分の名刺を差し出す
- 左手で相手の名刺を受け取る
- すぐに両手で持ち直す
- 「頂戴いたします」と一言添える
同時交換のフレーズ
- 「○○株式会社の○○と申します」(渡しながら)
- 「ちょうだいいたします」(受け取ったら)
- 「どうぞよろしくお願いいたします」(最後に)
立場が下の場合
訪問者や立場が下の人が先に名刺を差し出すのがマナーです。
- 自分の名刺を先に差し出す
- 相手の名刺より低い位置で渡す
- 「本日はお時間をいただきありがとうございます」と感謝を添える
グループでの名刺交換
複数人での交換手順
相手が複数いる場合は、役職の高い人から順に交換します。
- まず相手側の最も役職の高い人と交換
- 次に他の方と順に交換
- 自社側も役職の高い人から順に交換する
複数人交換でのフレーズ
- 「お先に失礼いたします」(先に交換を始める場合)
- 「引き続きよろしくお願いいたします」
- 「お名刺をいただきありがとうございます」
名刺の並べ方
商談や会議で複数人と名刺交換した場合は、テーブルの上に名刺を並べます。
- 相手の着席位置に合わせて横に並べる
- もっとも役職の高い方の名刺は名刺入れの上に置く
- 会議が終わるまで名刺入れにしまわない
オンライン時代の名刺交換
Web会議での自己紹介
対面での名刺交換ができない場合の対応です。
- 「本来でしたら名刺をお渡しすべきところ、失礼いたします」
- 「後ほどメールにて連絡先をお送りさせていただきます」
- 「画面上で恐縮ですが、改めてご挨拶させてください」
デジタル名刺の受け渡し
- 「デジタル名刺をお送りしてもよろしいでしょうか」
- 「QRコードをお見せいたしますので、読み取りいただけますでしょうか」
後日対面した場合
オンラインで先に知り合い、後日対面する場合のフレーズです。
- 「改めまして、名刺をお渡しいたします」
- 「オンラインではお世話になっておりましたが、お会いできてうれしく存じます」
- 「お顔を拝見できて光栄でございます」
名刺交換でのトラブル対処
名刺を切らしている場合
- 「大変申し訳ございません。あいにく名刺を切らしておりまして」
- 「失礼いたしました。後日お送りさせていただきます」
- 「恐縮ですが、名刺をただいま持ち合わせておりません」
名前を間違えて読んだ場合
- 「大変失礼いたしました。○○様でいらっしゃいますね」
- 「申し訳ございません。お名前を間違えてしまいました」
名刺を落としてしまった場合
- 「失礼いたしました」(すぐに拾い、丁寧に扱う)
- 汚れた場合:「大変申し訳ございません。改めて名刺をお渡ししてもよろしいでしょうか」
名刺交換後のフォローアップ
お礼メールを送る
名刺交換後にお礼メールを送ると好印象です。
- 「本日は名刺を頂戴し、ありがとうございました」
- 「先日はお会いできて大変うれしく存じます」
- 「お忙しい中お時間をいただき、誠にありがとうございました」
名刺の管理
いただいた名刺は日付や場面をメモして整理しておくと、次に会うときにスムーズです。名刺に直接メモを書いた場合は、相手の前では見えないようにしましょう。
名刺に関するよくある疑問
Q: 名刺は何枚くらい持ち歩くべきか
商談や交流会に出席する場合は、予想される人数の1.5倍程度を持参するのが安心です。念のため、常に20〜30枚は名刺入れに入れておきましょう。名刺が足りなくなるのはビジネスパーソンとして避けたい失態のひとつです。
Q: 名刺入れの選び方
名刺入れはビジネスパーソンの必需品です。革製のシンプルなデザインが好印象を与えます。プラスチック製やキャラクターものは避け、落ち着いた色合いのものを選びましょう。相手の名刺を直接ポケットに入れるのは大変失礼なので、必ず名刺入れを使用してください。
まとめ
名刺交換の敬語は、「○○と申します」「頂戴いたします」を基本に、相手の名前を丁寧に確認し、感謝の言葉を添えることが大切です。オンラインでの自己紹介が増えた現在でも、名刺交換の基本マナーを身に付けておくことは、対面の場面で信頼を得るための大切なスキルです。