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間違いやすい形容詞の誤用|正しい日本語表現を解説

誤用 形容詞 日本語文法 言葉の間違い
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形容詞は日常的に使う品詞でありながら、意味の取り違えや不適切な活用が意外と多く見られます。ここでは、特に間違いやすい形容詞の誤用を取り上げ、正しい使い方を解説します。

「敷居が高い」の誤用

よくある間違い

「あの高級レストランは敷居が高い」のように、「格式が高くて入りにくい」という意味で使われることが多いですが、これは本来の意味とは異なります。

正しい意味

「敷居が高い」は、相手に不義理をしたり迷惑をかけたりしたために、その人の家を訪ねにくいという意味です。自分に後ろめたさがある状態を指します。

誤用(広く使われている)本来の意味での使用
あの店は敷居が高い借金を返していないので、あの人の家は敷居が高い
高級ブランドは敷居が高い約束を破ってしまい、敷居が高くなった

ただし、「格式が高い」の意味での使用は広く定着しつつあり、辞書によってはこの用法を認めているものもあります。

「情けは人のためならず」の誤用

よくある間違い

「人に情けをかけるのは、その人のためにならない(甘やかしになる)」と解釈する人が多いですが、これは誤りです。

正しい意味

「人に情けをかけることは、巡り巡って自分に返ってくるのだから、人のためではなく自分のためである」という意味です。情けは積極的にかけるべきだという教訓です。

「姑息」の誤用

よくある間違い

「卑怯な」「ずるい」という意味で使われることが多いですが、これは本来の意味ではありません。

正しい意味

「姑息」の本来の意味は「一時しのぎ」「その場しのぎ」です。「姑息な手段」は「一時的な間に合わせの手段」であり、必ずしも卑怯さを含意しません。ただし、現代では「卑怯な」の意味が広く定着しています。

「煮詰まる」の誤用

よくある間違い

「議論が煮詰まった」を「議論が行き詰まった」という否定的な意味で使う人が増えていますが、本来は逆の意味です。

正しい意味

「煮詰まる」は、議論や検討が十分に行われて結論が出る段階に近づくという、肯定的な意味です。料理の煮物が煮詰まって味が凝縮される様子に由来しています。

本来の意味誤用されている意味
議論が十分に進み結論間近議論が行き詰まって進まない

「失笑する」の誤用

よくある間違い

「あきれて笑いもしない」「笑いを失う」という意味で使う人がいますが、これは誤りです。

正しい意味

「失笑する」は、思わず笑い出してしまうことを意味します。「笑いを失う」のではなく、「笑いを漏らす」「こらえきれずに笑う」ということです。

「おもむろに」の誤用

よくある間違い

「突然に」「急に」という意味で使われることがありますが、正しい意味は正反対です。

正しい意味

「おもむろに」は「ゆっくりと」「落ち着いて」という意味です。「おもむろに立ち上がった」は「ゆっくりと立ち上がった」が正しい解釈です。

「やおら」の誤用

よくある間違い

「おもむろに」と同様に、「突然」の意味で使われることがあります。

正しい意味

「やおら」も「ゆっくりと」「静かに」という意味です。「やおら席を立つ」は「ゆっくりと席を立つ」が正しい意味です。

「確信犯」の誤用

よくある間違い

「悪いことだとわかっていてわざとやる人」という意味で広く使われています。

正しい意味

「確信犯」は、政治的・思想的・宗教的な信念に基づいて、自分の行為が正しいと確信して犯罪を行う者を指す法律用語です。「悪いと知ってわざとやる」のではなく、「正しいと信じてやる」のが本来の意味です。

まとめ

形容詞や慣用表現の誤用は、本来の意味と異なる使い方が広まったケースが多くあります。「敷居が高い」「煮詰まる」「失笑する」「おもむろに」などは、正反対の意味で使われることがある代表例です。言葉は時代とともに変化しますが、正しい意味を知った上で使い分けることが、正確なコミュニケーションの基本です。

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