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春の七草の種類と七草がゆの由来

春の七草 七草がゆ 正月 伝統食 二十四節気
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「せり なずな ごぎょう はこべら ほとけのざ すずな すずしろ これぞ七草」。1月7日の人日の節句に七草がゆを食べる風習は、日本の正月行事として広く親しまれています。ここでは春の七草の種類や七草がゆの由来、二十四節気との関係を詳しく解説します。

春の七草とは

七草の一覧

春の七草は以下の7種類の草花です。

名称現代名科名特徴
芹(せり)セリセリ科香りが強く鉄分が豊富
薺(なずな)ペンペングサアブラナ科三味線のバチに似た実をつける
御形(ごぎょう)ハハコグサキク科やわらかい綿毛に覆われている
繁縷(はこべら)ハコベナデシコ科古くから薬草として利用された
仏の座(ほとけのざ)コオニタビラコキク科黄色い小花を咲かせる
菘(すずな)カブアブラナ科根も葉も食用になる
蘿蔔(すずしろ)ダイコンアブラナ科消化を助ける酵素が豊富

七草の見分け方

春の七草を自分で摘むのは難しくなっていますが、見分けるポイントを知っておくと野草への理解が深まります。セリは水辺に群生し独特の芳香があります。なずなは三角形の実が特徴的で、振ると音がすることからペンペングサと呼ばれます。ほとけのざは現在のシソ科のホトケノザとは別種で、田んぼの畔に生えるコオニタビラコを指します。

七草がゆの由来

中国の人日の節句

七草がゆの風習は中国の「人日(じんじつ)」に起源があります。中国の古い暦では、正月1日から順に鶏・犬・猪・羊・牛・馬の日とし、7日を「人の日」としていました。この日に7種の野菜を入れた羹(あつもの)を食べて無病息災を祈る風習がありました。

日本への伝来と定着

この風習は奈良時代に日本に伝わり、もともとあった「若菜摘み」の風習と結びつきました。若菜摘みは早春の野に出て食用の草を摘む行事で、万葉集にも「明日よりは春菜摘まむと標(し)めし野に昨日も今日も雪は降りつつ」という歌があります。

江戸時代の定着

江戸時代になると、幕府が1月7日を「人日の節句」として五節句のひとつに定めたことで、七草がゆの風習は全国に広まりました。武家から庶民まで、この日に七草がゆを食べることが定着し、現在に至っています。

七草がゆの意味と効能

無病息災の祈り

七草がゆを食べる最大の目的は、一年の無病息災を祈ることです。新しい年の初めに若い草の生命力を体に取り入れることで、病気を遠ざけるという考え方が根底にあります。

正月疲れの胃を休める

正月のおせち料理やお餅など、濃い味付けや食べ過ぎで疲れた胃腸を休めるという実用的な意味もあります。七草がゆはあっさりとした味わいで消化がよく、ビタミンやミネラルも補給できるため、正月明けの体にやさしい食事です。

七草の薬効

七草にはそれぞれ伝統的に言われる薬効があります。

  • 芹:解熱・整腸作用があるとされる
  • 薺:利尿作用・むくみの改善に
  • 御形:咳止め・痰切りに
  • 繁縷:歯痛や腫れ物に外用された
  • 仏の座:食欲増進・解熱に
  • 菘:消化促進・便秘改善に
  • 蘿蔔:消化酵素が豊富で胃もたれに

七草がゆの作り方

基本の七草がゆ

材料(2人分)は以下のとおりです。

  • 米:1合
  • 水:900ml程度
  • 七草:1パック
  • 塩:小さじ1/2程度

米を洗ってたっぷりの水で弱火で炊き、おかゆ状にします。七草は塩ゆでしてから細かく刻み、おかゆが炊き上がったところに加えてひと煮立ちさせます。塩で味を調えれば完成です。

アレンジレシピ

伝統的な七草がゆに少し手を加えると、食べやすくなります。

  • 卵がゆ風:溶き卵を加えてふんわり仕上げる
  • 中華風:鶏がらスープの素とごま油で味付けする
  • 味噌風味:白味噌を少量加えてまろやかに仕上げる
  • 雑炊風:残りごはんと出汁で作る時短バージョン

七草が手に入らないときは

スーパーで七草セットが売り切れた場合は、手に入る野菜で代用しても構いません。ほうれん草、小松菜、水菜、春菊、かぶの葉、大根の葉など、冬から春にかけての葉物野菜を7種集めるのも一案です。大切なのは無病息災を願う気持ちです。

二十四節気と七草がゆの関係

小寒から立春の間の行事

1月7日の七草がゆは、二十四節気では小寒(1月6日頃)の直後にあたります。小寒は「寒の入り」とも呼ばれ、本格的な寒さが始まる時期です。この寒い時期に温かいおかゆで体を整えることは、理にかなった暮らしの知恵といえます。

春の七草と秋の七草の違い

春の七草が食べるためのものであるのに対し、秋の七草は観賞するためのものです。秋の七草は萩・尾花(ススキ)・葛・撫子・女郎花・藤袴・桔梗の7種で、万葉集の山上憶良の歌に由来します。

地域による七草の違い

東北地方の七草

雪深い東北地方では、新暦の1月7日に七草を摘むのは困難です。そのため保存のきく乾燥した野菜やもやしを使ったり、旧暦の七草の日に合わせて作ったりする地域もあります。

九州の七草

九州の一部地域では、七草がゆに餅を入れる風習があります。また、鹿児島県では七草を刻むときに「七草なずな、唐土の鳥が日本の国に渡らぬ先に、ストトントン」と唱える風習が残っています。

沖縄の七草

沖縄では本州とは異なる植生のため、地元の薬草や野菜で七草がゆに相当する料理を作ることがあります。フーチバー(よもぎ)やハンダマ(水前寺菜)など、沖縄の薬草を使ったおかゆが作られる家庭もあります。

まとめ

春の七草と七草がゆは、中国伝来の人日の節句と日本古来の若菜摘みの風習が融合して生まれた美しい食文化です。七草にはそれぞれ薬効があり、正月で疲れた胃腸を休めるという実用性も備えています。1月7日に温かい七草がゆを食べて一年の健康を願う。この穏やかな行事を大切にしていきたいものです。

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