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春の二十四節気と花ごよみ

二十四節気 花ごよみ 季節
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春は一年で最も多くの花が次々と咲き誇る季節です。二十四節気の移り変わりに沿って花を追いかけると、自然の巧みな時間設計に驚かされます。ここでは立春から穀雨まで、春の各節気に咲く代表的な花とその楽しみ方を紹介します。

春の花ごよみとは

花ごよみの成り立ち

花ごよみとは、季節ごとに咲く花を暦のように並べたものです。日本では古来より花の開花を季節の指標としてきました。農作業の目安にもなり、「梅が咲いたら種まきの準備」「桜が散ったら田植えの支度」といった生活の知恵が各地に伝わっています。

二十四節気と花の関係

二十四節気の七十二候には花にまつわる表現が数多く含まれています。「桃始笑(ももはじめてさく)」「桜始開(さくらはじめてひらく)」「牡丹華(ぼたんはなさく)」など、花の開花が季節の移ろいそのものとして記録されてきました。

立春の頃の花(2月上旬〜中旬)

梅(うめ)

立春の頃に見頃を迎える花の代表は梅です。早咲きの品種は1月下旬から咲き始め、立春を迎える頃にはほころび始めた花が甘い香りを漂わせます。

品種花の色開花時期
紅梅濃いピンク〜赤1月下旬〜2月中旬
白梅2月上旬〜3月上旬
枝垂れ梅ピンク・白2月中旬〜3月中旬

福寿草(ふくじゅそう)

福寿草は旧正月の頃に咲くことから「元日草」とも呼ばれます。雪の間から顔を出す鮮やかな黄色い花は、春の訪れを真っ先に告げる存在です。日が当たると花弁を開き、曇ると閉じるという特徴があります。

ロウバイ

ロウバイは蝋のような質感の黄色い花を咲かせます。立春の頃にはすでに満開を過ぎる地域もありますが、甘い芳香は遠くからでも感じられるほど強く、冬枯れの庭に彩りを添えてくれます。

雨水の頃の花(2月中旬〜3月上旬)

沈丁花(じんちょうげ)

沈丁花は三大香木のひとつに数えられ、甘く濃厚な香りで春の訪れを知らせます。小さな花が手まり状に集まって咲き、白やピンクの花が庭先を華やかに彩ります。

水仙(すいせん)

日本水仙は12月頃から咲き始めますが、雨水の頃にはラッパ水仙や八重咲きの水仙が見頃を迎えます。清楚な姿と穏やかな香りが特徴で、群生する姿は見事です。

クロッカス

クロッカスは雪解けとともに芽を出し、紫・白・黄色の花を咲かせます。球根植物の中でも特に早咲きで、春花壇の先陣を切る存在です。

啓蟄の頃の花(3月上旬〜中旬)

桃(もも)

七十二候の「桃始笑」のとおり、啓蟄の頃に桃の花が咲き始めます。3月3日のひな祭りは桃の節句とも呼ばれ、桃の花を飾る風習が広く行われています。

木蓮(もくれん)

白木蓮は3月上旬から中旬にかけて、空を仰ぐように白い大きな花を咲かせます。紫木蓮はやや遅れて咲き、春の庭を代表する花木のひとつです。

ミモザ

鮮やかな黄色のふわふわとした花を枝いっぱいに咲かせるミモザは、3月8日の国際女性デーのシンボルとしても知られています。啓蟄の頃にちょうど見頃を迎えます。

春分の頃の花(3月下旬〜4月上旬)

桜(さくら)

春分を過ぎると、いよいよ桜の季節が到来します。ソメイヨシノを中心に、日本全国で桜が開花し、花見シーズンが始まります。

地域開花時期満開時期
九州南部3月下旬4月上旬
関東3月下旬4月上旬
東北南部4月中旬4月中旬〜下旬
北海道5月上旬5月中旬

菜の花(なのはな)

菜の花は春分の頃に一面に咲き広がり、鮮やかな黄色の花畑を作ります。桜のピンクと菜の花の黄色のコントラストは、春を象徴する風景のひとつです。

チューリップ

春分から清明にかけて見頃を迎えるチューリップは、花壇の主役として広く親しまれています。赤・白・黄・紫など多彩な色があり、品種は数千にのぼります。

清明の頃の花(4月上旬〜中旬)

八重桜(やえざくら)

ソメイヨシノが散った後に見頃を迎えるのが八重桜です。花びらが幾重にも重なり、ボリュームのある華やかな花が春の終わりを飾ります。

ツツジ

ツツジは清明の頃から咲き始め、公園や街路を赤・白・ピンクの花で彩ります。刈り込まれた生け垣が一斉に花をつける光景は圧巻です。

シバザクラ

芝桜は地面を覆うように咲き広がる花で、清明の頃に見頃を迎えます。ピンク・白・紫のじゅうたんのような花景色は各地の観光名所となっています。

穀雨の頃の花(4月中旬〜5月上旬)

牡丹(ぼたん)

七十二候の「牡丹華」に名を残す牡丹は、穀雨の頃に大輪の花を咲かせます。「百花の王」と称される豪華な花姿は、古来より多くの画家や歌人に愛されてきました。

藤(ふじ)

藤の花は穀雨の頃から見頃を迎えます。長い花房が垂れ下がる様子は優美そのもので、藤棚の下を歩くと甘い香りに包まれます。日本各地に藤の名所があり、ゴールデンウィークの人気スポットとなっています。

ハナミズキ

ハナミズキは4月中旬から5月上旬にかけて白やピンクの花を咲かせます。街路樹として全国に植えられており、春の街並みに明るい彩りを添えます。

春の花を長く楽しむコツ

切り花を長持ちさせる方法

春の花を室内でも楽しむために、切り花を長持ちさせる基本を押さえましょう。

  • 水揚げ:茎を水中で斜めにカットする
  • 水替え:毎日新しい水に替える
  • 温度管理:直射日光や暖房の風を避ける
  • 延命剤:市販の切り花延命剤を使用する

庭で春の花を育てるポイント

春に花を咲かせるためには、前年の秋からの準備が大切です。球根植物は秋に植え付け、宿根草は秋から冬にかけて株分けをしておきます。肥料は芽が動き出す早春に追肥すると効果的です。

まとめ

春の二十四節気を花で追いかけると、約3か月の間に梅、桃、桜、牡丹、藤と、主役が次々と入れ替わる華やかなリレーが見えてきます。花ごよみを手がかりにしながら、身近な自然の中に季節の移ろいを見つけてみてください。

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