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しし座の見つけ方|春の夜空を彩る王者の星座

しし座 春の星座 レグルス 星座ガイド 黄道十二星座
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しし座は春の夜空を代表する星座で、1等星レグルスと独特の「?」マークのような形が特徴です。黄道十二星座のひとつでもあり、古代から「百獣の王」として親しまれてきました。この記事では、しし座の見つけ方から主要な星、神話、観測のポイントまでを解説します。

しし座の基本情報と見つけ方

しし座は全天88星座のなかでも比較的大きな星座です。

夜空での位置

しし座は2月から6月頃にかけて観察できますが、見頃は3月から5月です。4月中旬の午後9時頃には南の空の高い位置に見え、最も観察しやすくなります。北斗七星の柄杓の先を南に延ばすと、しし座の方向にたどり着きます。

ししの大鎌を目印にする

しし座で最もわかりやすい目印は「ししの大鎌」と呼ばれる星の並びです。1等星レグルスを起点に、北に向かって弧を描くように星が並んでおり、その形が「?」を裏返したように見えます。この部分はライオンの頭と胸にあたります。

全体の形を把握する

ししの大鎌がライオンの前半身を表し、そこから東(左)に向かって胴体と後ろ足が伸びています。尻尾の先には2等星デネボラがあります。全体として、スフィンクスのように伏せたライオンの姿を描いています。

しし座の主要な星

しし座の代表的な星を紹介します。

レグルス

レグルスはしし座のアルファ星で、見かけの等級は約1.4等です。ラテン語で「小さな王」を意味し、古代から王権の象徴とされてきました。地球から約77光年の距離にあり、太陽の約3.5倍の質量を持つ主系列星です。黄道に非常に近い位置にあるため、月や惑星がレグルスのそばを通過する現象(掩蔽や接近)が時折観測されます。

デネボラ

デネボラはしし座のベータ星で、ライオンの尻尾にあたる2等星です。アラビア語で「ライオンの尻尾」を意味します。地球からの距離は約36光年で、比較的近い恒星です。デネボラは「春の大三角」の一角を構成する星でもあります。

アルギエバ

アルギエバはしし座のガンマ星で、ライオンのたてがみにあたる部分に位置します。肉眼では一つの星に見えますが、望遠鏡で見ると美しい二重星であることがわかります。金色と黄緑色のペアが寄り添う姿は、小型望遠鏡でも楽しめる見どころのひとつです。

しし座にまつわるギリシャ神話

しし座は、ギリシャ神話のネメアのライオンに由来するとされています。

ネメアのライオンとヘラクレス

ネメアの谷に棲んでいた巨大なライオンは、あらゆる武器を跳ね返す不死身の毛皮を持っていました。英雄ヘラクレスは、十二の功業の第一番目として、このライオンの退治を命じられます。

ヘラクレスは弓矢や棍棒を試みましたが、ライオンの皮には傷一つつきませんでした。そこでヘラクレスは素手でライオンに挑み、その怪力で絞め技によってついにライオンを倒しました。

星座としての由来

ライオンを倒した後、ヘラクレスはライオンの爪を使って毛皮を剥ぎ取り、以後その毛皮を鎧として身につけたとされています。大神ゼウスの妻ヘラはライオンを天に上げて星座にしたと伝えられています。しし座が堂々と空に横たわる姿は、ネメアのライオンの威厳を今に伝えています。

春の大三角との関係

しし座は春の夜空の道しるべとしても役立ちます。

春の大三角

デネボラ(しし座)、スピカ(おとめ座)、アルクトゥルス(うしかい座)の3つの1等星から2等星で「春の大三角」が形成されます。北斗七星の柄杓の柄を延長すると、まずアルクトゥルスに到達し、さらに延長するとスピカに至ります。デネボラはこの2つの星と三角形を作る位置にあります。

春の大曲線

北斗七星の柄の曲線を延長してアルクトゥルス、スピカと結ぶ弧を「春の大曲線」と呼びます。しし座はこの大曲線の西側に位置しており、春の星空を探索する際の起点として活用できます。

観測のベストシーズンと条件

しし座の観測に適した時期と条件です。

見頃の時期

3月下旬から4月が最も観測しやすい時期です。午後9時頃には南の空の高い位置に見え、首が痛くならない角度で楽しめます。5月になると日没後の西寄りの空に移動していきます。

都市部での観測

レグルスは1等星のため、都市部でも確認できます。ししの大鎌の形を追うには、できれば街灯の少ない場所が適しています。

双眼鏡で楽しむ見どころ

しし座の領域には、トリオ銀河(M65、M66、NGC 3628)と呼ばれる銀河群があります。双眼鏡や小型望遠鏡で、3つの系外銀河が寄り添う姿を確認できます。しし座の後ろ足の付け根あたりに位置しています。

しし座流星群

しし座は11月の流星群の放射点としても知られています。

しし座流星群の概要

しし座流星群は毎年11月17日頃に極大を迎えます。通常の出現数は1時間あたり10個から15個程度ですが、約33年周期で大出現(流星嵐)が起こることがあり、2001年には日本でも1時間に数千個の流星が観測されました。

母天体

母天体は周期約33年のテンペル・タットル彗星(55P/Tempel-Tuttle)です。彗星が太陽に接近した後しばらくの間、流星群の出現数が増加する傾向があります。

まとめ

しし座は、ししの大鎌という特徴的な星の並びと1等星レグルスを目印に見つけやすい春の星座です。ギリシャ神話の英雄ヘラクレスとの関わりや、春の大三角の一角としての存在感も魅力です。春の夜に南の空を見上げて、百獣の王の姿を探してみてください。

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