要旨(アブストラクト)の書き方|卒論を200字でまとめる技術
卒業論文の要旨(アブストラクト)は、論文全体の内容を200〜400字程度に凝縮した文章です。読者が論文を読むかどうかを判断する最初の情報となるため、簡潔かつ正確に書くことが求められます。
要旨の役割
なぜ要旨が必要か
要旨は論文の「看板」です。読者は要旨を読んで論文の内容を把握し、全文を読む価値があるかを判断します。学術データベースでは要旨が検索結果に表示されるため、研究の認知度にも影響します。
卒論における要旨
卒論でも要旨の提出を求められることが多く、論文本体とは別に要旨だけを提出する場合もあります。短い文章ですが、論文の質を映す鏡として丁寧に作成する必要があります。
要旨に含める要素
基本の4要素
要旨には以下の4つの要素を含めるのが基本です。
| 要素 | 内容 | 分量の目安 |
|---|---|---|
| 目的 | 何を明らかにしようとしたか | 20% |
| 方法 | どのような方法で研究したか | 20% |
| 結果 | 何がわかったか | 30% |
| 結論 | それは何を意味するか | 30% |
背景は最小限に
要旨に研究の背景を長々と書く必要はありません。背景は1〜2文で簡潔に触れるか、省略しても構いません。
要旨の書き方
論文完成後に書く
要旨は論文が完成してから書きます。論文の全体像が見えていない段階で要旨を書くと、内容にずれが生じます。
一文一情報
要旨は短いため、一文に一つの情報のみを含めます。複数の情報を一文に詰め込むと読みにくくなります。
専門用語の使い方
要旨は論文を読む前の段階で読まれるため、必要最小限の専門用語にとどめます。広い読者に理解してもらえる表現を心がけます。
良い要旨と悪い要旨
良い要旨の特徴
良い要旨は、論文を読まなくても研究の概要が理解できるものです。目的、方法、結果、結論が明確に示されており、簡潔でありながら具体的です。
悪い要旨の特徴
悪い要旨は、「○○について論じた」のように内容が曖昧なものです。何がわかったかという結果が示されていない要旨は、読者に有用な情報を提供できていません。
文字数の調整
指定文字数に収める
大学や学会によって要旨の文字数は指定されています。200字、400字、800字などの指定に正確に収めることが求められます。
削りすぎに注意
文字数に収めるために重要な情報を削ってしまうのは本末転倒です。4つの基本要素を維持したまま、表現を簡潔にすることで文字数を調整します。
まとめ
要旨は論文の内容を凝縮した「看板」であり、目的・方法・結果・結論の4要素を簡潔かつ具体的に示すことが重要です。論文完成後に書くこと、一文一情報を守ること、指定文字数に収めることを意識して、質の高い要旨を作成しましょう。